Departure
ついに出発の時がきた。
我ながら自分はとてつもなくズボラな性格だなと改めて実感する。
必要なものはある程度買い揃えたはず
前日になって申し訳程度に必要なものをバックパックに詰め込む。
だけど、人生において本当に必要なものっていうのは、俺たちが思ってるほどそう多くはないんじゃないかとも思う。
なんて高尚なこと言うけど、クレジットカードがなきゃ数日も生きてられないだろうな。
きっちり何枚も財布に忍ばせてきた...はず。
今まで海外旅行は10カ国ほどしてきた。
だけど、南米大陸は初めてだ。
不安が7割、ワクワクが3割ってところ
正直今までで一番危険かつ過酷な旅になる。
折角、カナダに住んでまで覚えた英語も
ほとんどがスペイン語が共通語の南米においては付け焼き刃程度にしかならないんだろうな。
この歳になって自分探しとは言うつもりはないけれど、まだ知らない世界を知りたいっていう好奇心にはいくつになっても勝てないんだと思う。
空港に向かう電車の窓の外を見ながらこのブログを書いてる。
見慣れた景色から約40時間後には地球の裏側にいるんだろう。
不思議だ。人生は何があるかわからない。
あの頃描いてた自分とは程遠いかもしれない。
キャリアもない。会社も経営してないし結婚もしてない。
でも全力で人生楽しむよ。
まだ見たことない景色を見に行く。
死ぬまでの暇つぶし。
好きなことして生きるよ俺は。
A New Beginning
2024年、2月
南米ブラジル行のチケットをスカイスキャナーで購入した。
つい最近仕事をやめ、これからの事について考えていた。
貯金はある程度ある。
今まで時間を持て余すことはあっても
お金を持て余してたことはあまり記憶にない。
歳は28歳、落ち着かないとなーと思いながらも馬鹿し続けて気づいたら30歳を目前にしていた。
やりたいことしてたいって好き放題言って結局やりたいことやれてない矛盾、生きづらさみたいなものが蓄積したあげく、俺は爆発した。
端的に言うと仕事で上の人間と揉めた。
一生続けたい仕事じゃなかったし
俺にはまだやりたいこともあった。
仕事をやめ、借りていた東京の家を引き払い
憧れていた南米旅でもしようか。
思い立ったのは今から一か月程前
そこから少しずつ準備を始めた。
奮発して一眼レフも買った。これからのことは旅をしながら考えよう。
人生ってのは長い。
辛いこと、苦しいこと、孤独、不安
全ては移りゆく心象風景であって
通り過ぎていくもの。
人生には坂道があるように下り坂もあって
クローズアップしてみると
とてつもない坂道、落ちるような下り坂に感じるような悲劇でも
ロングショットで見ると綺麗なアップダウンを
描く喜劇に生まれ変わる。
今という時間は戻らなくてやらなければ後悔する。
どうせならやって後悔する人生にしようと思う。